うつ病の人への接し方【家族向け】言ってはいけない言葉と言い換え表現をうつ病経験者が解説

鬱の方へ言ってはいけない言葉は?
些細な言葉がどういった結果になるのか
どういった態度で接すればいいの?

今回は、うつ病を患っている方への禁句をテーマに記事を書きました。

一緒に働く仲間がうつ病を患っている場合や、身近の方がうつ病を患っているとき、どのような言葉をかけ、どのような態度で接するか悩まれる方は多いのではないでしょうか。

実際に筆者もうつ病を患った経験がありますが、周りの方が私に気を遣っている雰囲気は直ぐに感じ取っていました。

その理由は、うつ病を患う前よりも感覚が過敏になっており、不必要な情報も感じ取ってしまうことが原因でした。

その為、第三者からの何気ない言葉が通常よりもプレッシャーに感じてしまい、体調に影響が出ることが多々ございました。

今回は、筆者の経験をもとに、うつ病を患っている方の接し方と、本人へ言ってはいけない言葉をご紹介します。

本文を書き進める前にお伝えしたいのは、過度に気を遣いすぎないことが大切ということです。

上記を意識し、これから紹介する内容を自身の立場に置き換えて考えてみましょう。

目次

うつ病の家族への基本的な接し方

まずは、基本的な接し方をご紹介します。

接し方で意識したい3つのこと
  1. いつも通り接する
  2. ブレーキ役に徹する
  3. 相手の体調がいいときほど安心しない

こちらの3つは私がうつ病を患った時に、嬉しいと感じた周りの接し方の一部です。

また、相手を「男性・女性」で細かく分けると接し方が異なります。今回は男女に共通している接し方という点に注力し、上記3つを深堀していきます。

1.いつも通り接する

記事冒頭でも紹介しましたが、うつ病を患っている場合、周りの態度を不必要に感じ取ってしまいます。

「気を遣わせてしまって申し訳ない」

私がうつ病を患っている際は、相手の遠慮した気持ちを感じ取ってしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

いつも通りに接すると言われても、第三者の立場では、うつ病は目に見えない病気であるため、触ったことのない赤子を抱っこする感覚に近いと考えています。

遠慮してしまう気持ちは理解できます。しかしその遠慮が、時に逆効果になってしまうということを認識して頂きたいです。

気を遣いすぎず寄り添う気持ちを心がけて、いつも通りに接してみてはいかがでしょうか。

働くこと自体が負担になっている場合は、会社に行きたくないときに休むことについて書いた記事も参考にしてください。

2.ブレーキ役に徹する

うつ病の方は“頑張りすぎてしまう”

うつ病を患っている場合、自分自身の行動にブレーキが出来ない方が多いと思います。

実際に私も自分の行動を制御出来ず、うつ病を患ってしまいました。

自分自身では頑張りすぎていないと思っていても、無意識に自分の気力・体力以上に行動してしまうことが多いため、気づいたときには、仕事に行くだけの体力だけで生活し続けていました。

周りにいる方は、元気そうでなにより!と思う方は多いと思いますが、元気な時だからこそ、相手のブレーキ役に徹してください。

ブレーキ役とは何か?

それは、行動を止めるのではなく、隣で歩幅を合わせて歩くバディ役です。

私は、隣で歩幅を合わせて歩いてくれる家族や友人に大変救われました。

「それは頑張りすぎ、これくらいやれば十分!」

といったように、アクセルを踏みすぎないように声かけしてみましょう!もちろん、それでも止まらない場合は、「休憩!」と一喝することをおすすめします。

3.相手の体調がいいときほど安心しない

先述でも少し触れましたが、うつ病の方が元気なときほど、安心しないようにしましょう。

うつ病を患っている方の身近にいる方は、相手の体調によって気分が左右されてしまうことが多いです。

私が感じた体調の波

「昨日は元気だったのに、今日はイライラしている」
「昨日はあんなに落ち込んでたのに、昨日の雰囲気とは見違えるくらい元気」

といったように、うつ病の方は、1日1日の自分自身の体調と必死に向き合いながら生活しております。

そのため身近にいる方は、このような1日1日の変化に一喜一憂する必要はなく、気持ちを一定に保つことを意識してください。

これは、子育てと一緒です。

「良いときもあれば悪いときもある」

これを常に心に留めてください。相手の気分に左右されすぎて、自分自身が体調を崩してしまっては元も子もないですよ。

うつ病を患っている方へ言ってはいけない言葉は?

これからは、私がうつ病を患っているときに周りから言われて負担になった言葉をご紹介します。

うつ病を患っている方の身近にいらっしゃる方は、言葉選びに慎重になられている方が多いと思います。

前提として、言ってはいけない言葉は、病気の有無に関わらず、皆一緒です。

今回は、うつ病を患っている方にとって、負担になる言葉という点を私の実体験をもとにご紹介できればと考えています。

実際に、私が負担に感じた言葉はこちらです。

私が負担に感じた3つの言葉
  1. 頑張って!
  2. 元気そうだね
  3. 大丈夫?

こちらの3つです。

励ましの言葉が逆効果の「頑張って!」

“頑張って”は一番の禁句です。

健常者の方に向けた「頑張って」は励ましの言葉でポジティブな印象ですが、うつ病を患っている方にとって「頑張って」は自分のペースを乱されるネガティブな言葉として受け取られることが多い印象です。

実際に私は周りから「頑張って」と言われたことが多く、

“周りより何倍もアドバンテージがあるからもっと頑張らないといけない”

といった気持ちになり、相手の気持ちに応えようとしてしまい、自分のペースが乱れ、体調を崩してしまうことを繰り返してしまいました。

うつ病を患っている方を励ましたい気持ちは理解できます。その気持ちだけでもうれしいことです。

そんな私が言われて嬉しかった励ましの言葉は、

「無理しない程度に頑張って」

という言葉です。

うつ病を患っている方の身近にいる方は、誰もが皆、同じペースで歩くことが出来ないということを念頭に置いて、言葉を選び寄り添ってみてはいかがでしょうか。

ADHDとうつ病を併発したときの私の体験は、ADHDとうつ病の併発についての記事で詳しく書いています。

心の壁をより分厚くしてしまう「元気そうだね」

先述でも紹介しましたが、うつ病の方は、1日1日を必死に過ごしてます。

体調がいいときもある、そして悪いときもある。

うつ病を患っているときは、周りに迷惑をかけたくないという気持ちが強く、平然を装うことは多々ございます。

そんな姿を見て「元気そうで安心したよ!」

という言葉は大変負担です。

もちろん、本当に体調がいいときもあり、行動的になる日もございますが、表面上の元気は、大半が偽りです。

あくまでも主観ではございますが、うつ病を患っているときは、心の壁が分厚い状態だと考えています。

“誰もわかってくれない”
“自分一人の力で頑張らなければいけない”

こういった気持ちを常に内に秘めており、他者を遮断してしまいます。

でも、実際は“助けてほしい”が本音です。

ですから周りにいる方は、この本音を感じ取り、表面上で判断することを避け、内にいる本当の姿に手を差し伸べてください。要するに、“つらい”と言ってもらえる立場になるということです。

この立場になるには、感情を一定にすることが重要です。

うつ病を患っている当時の私にとって、私の気持ちや感情に気持ちが左右されず、人として寄り添ってくれた相手に大変安心感を抱きました。

まずは、安心感!そして一歩ずつ歩み寄ってみてはいかがでしょうか

周りからは見えにくかった当時の気持ちについては、こちらにも書いています。

大きなお節介!「大丈夫?」と言われても困ります

「大丈夫?」と聞かれて「大丈夫じゃない」と答えることはできますか?

うつ病を患っているとき、「体調は大丈夫?」と聞かれることが多く、「大丈夫じゃない」と答えて相手を困らせてはいけないので、本音は常に隠してました。

心配してくれる気持ちは大変ありがたい気持ちです。しかし先述でも紹介しましたが、相手に迷惑をかけたくない気持ちが強いため、大丈夫?が大変負担になります。

身近にいる方が心配する気持ちは大変理解できます。

“無理していないか” “辛いときは支えてあげたい”

こういった想いを持ち接することは、決して間違っていることではございません。しかしうつ病を患っている方にとって、こういった想いは足枷でしかないのです。

では、質問です。体調は大丈夫?と聞いた後、あなたは何が出来ますか?

私はこのように聞かれたとき、「変われるなら変わってくれ」と常に考えていました。

“支えたい”“理解したい”のであれば、芯を強く持って、相手に質問しないこと!

一番大切なのは、ドンと構えることです。

まずは、ドンと構えて自分の道を歩き続けてください。その姿を見せ、寄り添い続けてくれることが何よりも安心します。

職場で発達障害のある部下や同僚と接するときの工夫は、発達障害の部下・同僚への接し方でも紹介しています。

うつ病を患っている方への接し方で大切なことは「感謝すること」

感謝することは、病気の有無に関わらず大切なことです。

私がうつ病を患っているときは、「自分は誰にも必要とされていない」という気持ちと常に隣り合わせの生活を過ごしていました。

そんな日々を過ごしてた私を救ってくれた言葉は、感謝の言葉です。

「自分はダメな人間だ」と考えている中、両親・友人・会社の上司や同僚は、少しのことでも感謝の言葉を私にかけてくれました。

それが何よりも嬉しかったと今でも覚えています。

うつ病を患っているときは、自分の存在自体に疑いを持ってしまいます。何をしても周りと比べてしまい、自分なんて価値のない人間だ!と思い込むことは日常茶飯事です。

うつ病を患っている方の身近にいる方にとって、病気は他人事です。理解しようと試みても絶対にすべてを理解することは出来ません。

それは致し方ないことです。

ですから、理解しようと行動する前に、相手の行動を認め、少しのことでも感謝の言葉を贈ってください。

私が嬉しかった言葉

「ごはんを食べてくれてありがとう」
「会社に来てくれてありがとう」
「一緒に出かけてくれてありがとう」

些細なことでも感謝する、これがうつ病を患っている方への接し方で一番大切ではないかと私は考えています。

接し方に悩まれている方は、ぜひ、感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。

うつ病を患っている方を支える一方で、当事者自身がうつ症状と向き合うための生活習慣についても、あわせて確認してみてください。

支える側の気持ちも、後回しにしない

うつ病の方を気にかけていると、相手の体調や言葉ばかりが気になって、自分の疲れを後回しにしてしまうこともあると思います。

相手のことを大切にするのと同じように、自分の気持ちにも目を向ける時間があっていいと思います。

最近、自分の気持ちを振り返る時間はありますか?

誰かを支えているときこそ、今の自分が何を感じているのか、少し書き出してみるのも一つの方法です。

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この記事を書いた人

高校2年生の不登校をきっかけに、スクールカウンセラーの勧めで大学病院を受診し、発達障害(ADHD)の診断を受けました。

その後、専門学校を卒業して社会人になるものの、働き方や人間関係につまずき、一時期は社会から距離を置くような引きこもり期間も経験。

就労支援事業所への通所を経て、現在は上場企業のオープンポジション枠で、障害者雇用として管理部門に勤務しています。

今は発達障害と向き合いながら、結婚・子育て・マイホーム購入・住宅ローン返済中のリアルな日々を過ごしています。

このブログでは、不登校・いじめ・就職・障害者雇用・制度活用・子育て・暮らしの工夫など、これまでの経験をもとに、同じように悩む方やご家族に向けて発信しています。

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