仕事を辞めると、社会からの疎外感を感じる
休職と復職を繰り返している
うつ病を患っているけど、仕事を辞める勇気がない
今回は、この悩みをテーマに記事を書きました。
うつ病と診断されて、仕事を辞められずにいる方に質問です。
仕事を辞める選択肢はありますか?
私自身もうつ病を経験して、仕事を辞められずにいました。
辞められない一番の理由は、「社会からの疎外感」です。
「社会から必要とされない人間になってしまう」この気持ちを強く抱えていました。
結論から言うと、今の会社に居続けても体調は良くなりません。
うつ病を発症した原因が仕事なのであれば、その原因を解消しなければいけません。
この記事では、うつ病による休職や退職を経験した当事者の筆者が、うつ病で仕事を辞めたい時の判断基準と退職後の就労支援活用について、体験談をもとに解説します。同じ状況で悩んでいる方の意思決定の参考になれば幸いです。
うつ病を発症し仕事を休職している方や、うつ病を発症しながらも働き続けている方はぜひご覧ください。
この記事で得られること:
- うつ病で仕事を辞めるべき状況の判断基準(当事者体験をもとに)
- 退職以外の選択肢(休職・配置転換)の考え方
- 退職後の就労支援・経済的サポートの活用方法
- 辞められなかった私を救った「残されたものを数える」視点
※この記事は医療的な診断や治療の代替ではありません。退職の判断は主治医や信頼できる人と相談しながら行ってください。
職場の雰囲気やノリが合わないこと自体が負担になっている場合は、「職場の雰囲気・ノリが合わないときの対処法」も参考にしてください。

うつ病で仕事を辞めるべき状況の判断基準
「辞めるべきか、もう少し続けるべきか」——うつ病を抱えながら働いていると、この問いが頭から離れなくなります。私自身も、限界を感じて休職や退職を経験する中で、この問いと向き合ってきました。
ここでは、私の体験をもとに「辞めることを真剣に検討すべき状況」と「もう少し様子を見てよい状況」の目安を紹介します。あくまで当事者の体験談であり、医学的な診断の代替ではありません。必ず主治医にも相談してください。
辞めることを真剣に検討すべきサイン
- 休職して回復しても、復職するたびに同じ症状が繰り返される
- 職場のことを考えるだけで体に症状(動悸・過呼吸・涙が止まらないなど)が出る
- 主治医から「今の職場環境が回復の妨げになっている」と指摘されている
- 休職期間を使い切っても、復職できる状態に戻れない
- 「もう限界だ」という感覚が、休んでも消えない
もう少し様子を見てよい状況の目安
- 休職中に症状が明らかに改善しており、主治医も回復を認めている
- 職場環境の改善(配置転換・業務調整)が現実的に検討されている
- 「仕事の内容」ではなく「特定の人間関係」が主な原因で、異動で解決できる可能性がある
私の場合は、「休職して回復したら元の会社へ戻る」という流れを何度も繰り返したわけではありません。むしろ、限界に達して休職した時点で「もうこの会社には戻れない」と感じ、そのまま退職するケースのほうが多くありました。
私の場合、「まだ頑張れる」と踏ん張り続けた末に徐々に限界へ近づくというより、何かのきっかけで気持ちがプツッと切れ、「あ、もう無理だ」と突然感じることが多くありました。
きっかけは、叱責されたこと、同僚から会社についてのネガティブな話を聞いたこと、ミスが続いて「相手の期待に応えられていない」と感じたことなど、その時々で違います。ただ、共通していたのは、「相手の期待に応えきれない」と感じる出来事が積み重なり、その負荷が限界に達した時に気持ちが切れることでした。
そして休職すると、今度は元の職場へ戻るイメージがほとんど湧きませんでした。私は発達障害であることを隠して入社していたことが多く、その二次障害としてうつ病を発症したため、「発達障害を隠しているうえに、うつ病にもなってしまった」という気まずさが強くありました。
その気まずさの次に出てきたのが、「もうここでは頑張れない」「自分を偽るのは限界だ」という感覚です。限界を感じた翌日に退職したケースもあれば、会社自体は良い会社だと感じていたため、すぐには辞められず、1か月ほど引きこもって自責の念に覆われたこともありました。
発達障害の特性と、そこから生じたうつ症状が重なった経験については、以下の記事でも詳しく振り返っています。

退職以外の選択肢も検討しよう|休職・配置転換の考え方
退職を考える前に、まず「退職以外の選択肢」を検討することも大切です。私自身、休職した時点で元の職場へ戻るイメージが持てず、そのまま退職した経験があります。休職そのものが悪いのではなく、休職後も自分を苦しめていた原因が変わらなければ、根本的な解決にならないこともあると感じています。
休職という選択肢
休職は、心身を回復させるための大切な制度です。ただし、休職中に回復しても、職場環境そのものが変わらなければ、元の職場へ戻ること自体が難しくなるケースもあります。私の場合は、休職した時点で「もうここには戻れない」と感じ、そのまま退職することが多くありました。
休職を検討する際のポイントとして、「休職中に何を変えるか」を意識することが重要だと感じています。ただ休むだけでなく、うつ病の原因を見つめ直す時間として活用できると、復職後の状況が変わる可能性があります。
配置転換・部署異動という選択肢
うつ病の原因が「特定の職場環境や人間関係」にある場合、配置転換や部署異動によって状況が改善することもあります。退職を決断する前に、会社の人事担当者や産業医に相談してみることも一つの方法です。
私の場合、休職や配置転換を経験しても、働きづらさの根本にあった「自分を偽って働いている感覚」が解消されなければ、続けることは難しいと感じました。
特に印象に残っているのが、最初に働いた会社での配置転換です。私は「お客さんに喜んでもらえる仕事がしたい」という思いからホテルマンになりました。しかし、発達障害を開示した後、お客さんの前に出る仕事から外され、ゴミ集積室で働く配置になりました。
当時はその異動をまったく受け入れられず、「なんで……」という気持ちを強く抱えていました。会社には何度も元の仕事へ戻してほしいと話しましたが、その都度何らかの理由をつけられ、戻してもらうことはありませんでした。
最終的には、「この会社では、発達障害を開示した自分はもう以前のようには働けない」と感じたことと、精神的に限界だったことが退職の大きな決め手になりました。お客さんを喜ばせたいと思ってホテルマンになったのに、実際に働いている場所はゴミ集積室。その現実とのギャップも、私にとって非常に大きなものでした。
この経験から、配置転換や業務調整は人によっては有効な選択肢になる一方で、本人が大切にしている仕事の意味や希望と大きくずれてしまうと、それだけでは解決にならないこともあると感じています。
心療内科に通っている社会人の方のほとんどが仕事を辞められない
これは、心療内科で働いている母から聞いた情報です。
心療内科で働く母から聞いた話では、仕事を辞められずにいる方が多いとのことです。その一番の理由は、社会からの疎外感だそうです。
私自身もその感覚がありました。
「社会から必要とされなくなった」「仕事をしていない罪悪感」
が強く押し寄せ不安に押しつぶされそうな感覚です。
そんな方に、当時の私の背中を押してくれた言葉をご紹介します。
うつ病で仕事を辞められずにいた私を救った言葉

この言葉は、漫画「ONE PIECE」の登場キャラ、
ジンベイが最愛の兄を亡くしたルフィに向けての言葉です。
最愛の兄を亡くし、自暴自棄になっていたルフィが自分と重なって見えました。
ジンベイの言葉を自分の状況に置き換えてみました。
どんな壁も乗り換えられると思った自信、疑うこともなかった自分の強さ。それらを無情に打ち砕く手も足も出ぬ人達、社会という名の大きな壁に次々と覆われている。それでは一向に前は向けない、後悔と自責の闇に飲み込まれる。今はつらかろうが、それらを押し殺せ!!失ったものばかり数えるな!!無いものはない!!確認しろ!!お前に残っているものはなんだ!!
社会からの疎外感と罪悪感で心が飲み込まれそうになった時、この言葉が胸を貫きました。
仕事を辞めることで、失うものばかり数えていました。
仕事を失う、職場の仲間も失う、収入も失う
そんな時、今の自分に残されたものはなんだと考えたとき、
「家族」「友人」の顔が浮かび仕事を辞める選択をしました
仕事を辞めることは勇気がいることだと思います。
辞めた後のことを想像するだけで不安で夜が眠れなくなることもあるでしょう。
ですが、仕事を辞めることですべてを失うわけではありません。
また一から残されたものを信じて再スタートすることも
自分を大切にする選択肢になるのではないでしょうか。
その勇気は必ず次の一歩につながると、私は信じています。
家族や職場など周囲の人との接し方について知りたい方は、「うつ病を患っている方への接し方で負担になる言葉」もあわせてご覧ください。

うつ病で退職した後の就労支援・再就職の活用方法
うつ病で仕事を辞めて次の転職活動の際、退職理由を聞かれたときどうしたらいいかわからないと考える方は多いと思います。
そんな時は、しっかり休養を取った後、就労支援事業所やデイケアに足を運びましょう。
就労支援事業所・デイケアとは
働いていると就労支援事業所やデイケアの存在を知らない方は多いと思います。
私もその一人でした。
簡単に説明すると、自分がストレスを抱えてしまうシチュエーションを把握することなど、
これからの働き方を第三者と一緒に考える場所です。
うつ病で仕事を辞めてしまった後、
休息を取らずに就活をしてしまっては、辞める前と何も変わりません。
同じ繰り返しをしない為にも、
就労支援事業所やデイケアに通い、うつ病を発症してしまった原因を見つめ直しましょう。
まずは無理をせず休むことが大切です。「会社を休むことは逃げではなく、自分を守る選択」という視点については、以下の記事も参考にしてください。

筆者の1年間通所体験
私も実際に1年間通所し、新たな発見がたくさんございました。
就労支援事業所からは就職先を紹介してくれるサービスがございます。
私が就労支援事業所に通った約1年間は、ただ求人を探すだけの期間ではありませんでした。生活リズムを整えながら、自分がどんな場面で負荷を感じやすいのか、仕事をどう進めればよいのか、メモの取り方や必要な配慮をどう伝えるのかなど、自分の特性と働き方を整理する時間にもなりました。
就職活動では、就労支援事業所に届く求人に応募する場合、スタッフが面接に同席してくれるケースがありました。応募前に会社説明会を開いてもらえることもあり、書類と面接だけでは伝わりにくい自分の様子を企業に知ってもらう機会がありました。
また、就労支援事業所での普段の様子をまとめた、学校でいう「内申書」のような資料を企業へ共有してもらったこともあります。初めて障害者雇用として就職した時は、こうした就労支援事業所経由の求人から就職しました。
当時の私は、就労支援サービスを利用する前にブランク期間があり、通所中も離職していました。そのため、私自身は「障害がある・ブランク期間がある・現在も離職中」という情報だけでは、書類や面接で自分を十分に伝えるのが難しいと感じていました。そんな中で、スタッフが企業との間に入って助言してくれたり、普段の様子を伝えてくれたりしたことで、面接の機会につながったことがあります。
一方で、その後は障害者雇用専門のエージェントも利用して就職しています。特に、すでに障害者雇用で働きながら退職前に転職活動をした時は、最初に就労支援事業所から就職した時よりも早く内定を得られました。
これはあくまで私自身の経験から感じたことですが、企業側から見ても「現在も安定して働けている」という実績は安心材料になるのかもしれません。離職中だった時には就労支援事業所のスタッフに補ってもらった部分を、在職中の転職では自分の就労実績が補ってくれたように感じています。
就職先紹介サービスの活用
就労支援事業所からは就職先を紹介してくれるサービスがあります。うつ病・精神障害からの回復後の就職活動を支援する転職サービスや障害者雇用求人サービスも、就労支援事業所と並行して活用できる選択肢です。
障害者雇用・就労移行支援に特化した転職サービスの利用を検討している方は、以下をご参照ください。
※転職サービス・障害者雇用求人アフィリエイトリンクをここに設置予定(REV-001承認後に追加)

人生には休息期間があってもいいと思います。その休息期間を有意義にするためには、ただ休むだけでなく自分の心と向き合うことが大切だと思います。
退職後の経済的サポートについて知っておこう
退職を検討する際、経済的な不安は大きな障壁になります。「辞めたら収入がなくなる」という不安は当然ですが、退職後に活用できる経済的サポートの制度が存在します。
- 傷病手当金について:全国健康保険協会(協会けんぽ)にご確認ください
- 雇用保険(失業給付)について:お近くのハローワークにご相談ください
経済的な不安があるからこそ、退職前にこれらの制度の存在を知っておくことが大切です。具体的な手続きや条件は、主治医や社会保険労務士、ハローワークの担当者に相談することをおすすめします。

うつ病は常に寄り添うもの、治るものではない。
これは、うつ病を発症して5年が経った今もなお感じていることです。
私の体験では、、症状は緩和されましたが、うつ病とは今も付き合い続けています。
気を抜くとまた気持ちの落ち込みや無気力な状況が襲ってきます。
では、どうしたらいいか。
それは、うつ病を受け入れることです。
多分これが一番難しいと思います。
頭の中では受け入れているつもりが、本心は受けいれていないことが大半です。
こんなはずではなかった・・・
と心のどこかでは叫んでいます。
自分自身を受け入れること、出来ないことを受け入れること、
今の状況を受け入れること、とにかくすべて受け入れることです。
私もそうでしたが、これは中々できないことです。
うつ病と向き合いながら自分を受け入れていく過程は、生きづらさを感じている方にも共通する部分があります。生きづらさとの向き合い方については、「生きづらさは甘えだと落ち込む方へ」もあわせて確認してみてください。
うつ病を治そうとせず、どのようにすれば安定して日常生活を送れるかを
うつ病を受け入れ、考えてみましょう!
まずは、一歩ずつ、できないことに目を向けて歩いていきましょう。
そうすれば自ずとできなかった自分を受け入れることが出来るようになります。
まとめ
偉そうなことをたくさん言いましたが、
私自身も今も尚うつ病と寄り添いながら生活しております。
人生の選択として仕事を辞めることを選びましたが、
今ではそれが良い選択だったと自信を持っていうことが出来ます。
仕事を辞めることは、
決して悪い方向にいくだけではございません。
人それぞれ環境は違いますが、
自分を大切にする選択を取れることが一番ではないでしょうか。
この記事のまとめです:
- うつ病で辞められない一番の理由は「社会からの疎外感」。しかし、辞めてもすべてを失うわけではない
- 「辞めるべき状況」のサインを体験談をもとに確認し、主治医とも相談しながら判断しよう
- 退職前に休職・配置転換などの選択肢も検討することが大切
- 退職後は傷病手当金・雇用保険などの経済的サポートを確認しよう
- 就労支援事業所・デイケアを活用し、うつ病の原因を見つめ直してから再就職を目指そう
- うつ病を受け入れ、残されたものを信じて一歩ずつ歩いていくことが大切
うつ病からの回復後の就職活動を支援する転職サービス・障害者雇用求人サービスの利用を検討している方は、以下をご参照ください。
障害を隠して無理をするのではなく、自分の特性や配慮事項を伝えながら働ける職場を探したい場合は、障害者雇用専門の転職サービスを活用する方法もあります。私自身も、障害者雇用で働きながら転職活動をした際に、専門エージェントを利用しました。
※焦って転職活動を始める必要はありません。まずは十分に休養し、働く準備ができてから選択肢の一つとして検討してください。

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