発達障害の部下・同僚への接し方【ADHD当事者が場面別に解説】

仕事・職場
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悩んでいる人
悩んでいる人

指示をしても動いてもらえない

コミュニケーションが上手く取れない

言ってはいけない言葉がありそうで遠慮してしまう

何度注意しても勤務態度が改善されない

この記事では、こうした悩みにお答えします。

発達障害の部下や同僚と一緒に働いていて、「どう接すればいいのかわからない」と感じたことはありませんか?

発達障害の特性は十人十色です。ネット上には情報があふれていますが、特定の人物に合った接し方を探し出すことは、決して簡単ではありません。

さらに、診断を受けていない「発達障害の傾向がある方」への対応となると、手探り状態になってしまう方も多いのではないでしょうか。

私自身はADHD・ASDの当事者として、職場でさまざまな経験をしてきました。上司や同僚の言葉ひとつで救われたこともあれば、深く傷ついたこともあります。

この記事では、当事者目線のリアルな体験談をもとに、場面別の具体的な接し方をお伝えします。「遠慮しすぎて何もできない」という状態から抜け出すヒントになれば幸いです。

たかちゃんのプロフィール写真

たかちゃん

ADHD×ASDと約20年向き合ってきた30代会社員。
学生時代には不登校やいじめを経験しながらも、現在は上場企業のオープンポジション枠で障害者雇用として働いています。
発達障害と向き合いながら、結婚・子育て・マイホーム購入・住宅ローン返済中のリアルな日々を発信中。
本ブログでは、働き方・制度活用・お金・子育て・暮らしの工夫など、これまでの失敗や挫折も含めて、同じ悩みを持つ方やご家族に向けて発信しています。
野球・音楽・旅行が好き。人生を笑顔で過ごすことをモットーに、今日もなんとか奮闘中です!

職場で話し合う様子
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まず知っておきたい:発達障害の特性は「十人十色」

発達障害といっても、ADHD(注意欠如・多動症)・ASD(自閉スペクトラム症)・LD(学習障害)など種類はさまざまで、同じ診断名であっても特性の出方は人によって大きく異なります。

「発達障害の人への接し方」を一括りに語ることは難しいのが現実です。ただ、多くの当事者に共通する傾向はいくつかあります。この記事では、その共通点に絞って解説していきます。

ADHDの症状・特性をもっと詳しく知りたい方へは、別記事で詳しくまとめていますのでご参照ください。

接し方を考える前に:相手のタイプを見極める

まずは、目の前の相手がどちらのタイプか観察してみましょう。

① 行動はしているが空回りしている(前向きに取り組もうとしている)
② 指摘しても改善しようとしない(意欲が見えない)

指示に対して行動が空回りしているように見える方は「①」、指摘をしても改善する意思が見えない場合は「②」です。

当事者目線では、発達障害の方の多くは「①」に当てはまります。しかし、健常者の立場から見ると「②」のように映ることが多いのも事実です。

「②」に見えてしまう理由は何でしょうか。それは、失敗や挫折を繰り返すうちに自信を失い、意欲的に見えなくなってしまうからだと考えられます。

ADHDの方
ADHDの方

自分なんかにできるわけない。だから、今のままでいい…

この言葉の裏には、「本当はこれでいいとは思っていない」という気持ちが隠れています。社会の中で何度も失敗し、積み重なった劣等感がこうした状態を生み出しているのです。

発達障害の場合、間違った方向に一生懸命努力してしまうことが少なくありません。結果として周囲には「努力不足」と映りがちです。だからこそ、間違った方向へ導かないことが、接し方を考えるうえで最も重要になります。

【場面別】発達障害の部下・同僚への具体的な接し方

ここからは、職場でよく起きる場面ごとに、当事者目線での具体的な接し方を紹介します。

場面① 業務指示を出すとき

発達障害の方に指示を出す際、最も意識してほしいのが「背景」と「目的」を明確に伝えることです。

発達障害の特性として、言葉の裏を読んだり、文脈から意図を汲み取ったりすることが苦手な場合があります。「なんとなく察してほしい」という期待は、お互いにとってストレスになりやすいです。

【NG例】「この資料、よろしくね」
【OK例】「来週月曜の会議で使う資料だから、木曜の17時までに作ってほしい。A4・2枚以内でOK」

「いつまでに」「何のために」「どの程度の量・品質で」という情報をセットで伝えるだけで、受け取り方が大きく変わります。

私自身も、上司から「何のための仕事か」を丁寧に説明してもらえたとき、動きやすさがまったく違いました。目的がわかると、優先順位もつけやすくなるのです。

場面② ミスやトラブルへのフィードバック

業務のフィードバックは、発達障害の方にとって非常に効果的なサポートになります。ただし、フィードバックの「方向性」を誤ると逆効果になることがあります。

❌ 悪いフィードバック:「なぜミスをしてしまったのか?」
⭕ 良いフィードバック:「どのようにすればミスを防げるか?」

「なぜ」という問いは、相手を責めているように聞こえやすく、自己否定の感情を強めてしまいます。一方で「どのようにすれば」という視点は、次の行動につながる前向きなきっかけになります。

なお、職場でミスが多くなる原因と対策については別記事で詳しく解説しています。ミスの背景を理解することで、より適切なフィードバックができるようになるはずです。

<具体例①>資料作成の納期が遅れた場合

上司
上司

次に同じことが起きないよう、どんなスケジュールの立て方をすれば納期に間に合うと思う?

という問いに対して、

ADHDの方
ADHDの方

納期がだいぶ先だったので、他の仕事を優先してしまいました…

このような回答が返ってきたとします。

ここにもポイントがあります。「方法を聞かれているのに原因を答えてしまう」というのは、発達障害の方によく見られるパターンです。責めるのではなく、そこから改善策を一緒に考えていきましょう。

提案できる改善策の例:
1.依頼された時点で作業量を見積もる習慣をつけてみよう
2.優先順位が迷ったときは相談する習慣をつけてみよう

この流れが、発達障害の方への正しいフィードバックです。

仮に次の仕事で納期は守れたが誤字脱字が多かった場合も、同じように改善策を提案します。そのうえで必ず、「納期を守れたこと」をきちんと褒めることが重要です。

正しいフィードバックを継続していると、少しずつ必ずできるようになってきます。ずっとできないということはありません。

それでも改善が見られないとすれば、それは発達障害が原因ではなく本人の意識や姿勢の問題です。そのときは、遠慮なく本人に直接伝えていただいて構いません。

健常者の立場では「ここまで手をかけなければいけないのか」と感じる方もいるかもしれません。しかし、これが目に見えない障害ということです。目に見える障害の方に「なぜできないの?」とは言えないですよね。それと同じことだと考えていただけると、少し気持ちが楽になるかもしれません。

<具体例②>遅刻・欠勤が多い場合

遅刻や欠勤が多いのも、発達障害の方によく見られる傾向のひとつです。ただし、これも「やる気がない」のではなく、時間の見立てが苦手・優先順位付けが難しいという特性が背景にある場合がほとんどです。

遅刻・欠勤への対応は、次のような流れが効果的です。

「家を出るまでの流れを一緒に確認する」
↓↓
「朝起きた後のルーティーンを一緒に提案する」
↓↓
「欠勤・遅刻が続いた場合のルール(ペナルティ)を明確にする」
↓↓
「上記を根気よく繰り返す」

繰り返し取り組むことで、習慣として身につくケースは少なくありません。改善が見られない場合は、本人の環境や意識の問題として、毅然と対応することも必要です。

上司と部下が話し合っている様子

当事者が「助かった」と感じた言葉・行動

ここからは、私自身が職場で実際に経験した、「これは本当に助かった」と感じた具体的なサポートを紹介します。

① 「何がわからないか教えて」と聞いてくれた

以前、指示をもらった後に行動できずにいたとき、上司から「何がわからないか教えて」と声をかけてもらったことがあります。

発達障害の特性上、「何がわからないのかがわからない」という状態になることがあります。そのときに「なぜ動かないの?」ではなく、「一緒に考えよう」という姿勢を示してもらえたことが、非常に助けになりました。

② 「できたこと」を言葉で伝えてくれた

発達障害の方は、失敗体験が積み重なることで自己肯定感が下がりやすい傾向があります。そのため、小さな成功を言語化して褒めてもらえることは、想像以上にモチベーションに直結します。

「先週より報告が早くなったね」「今日は時間通りに来られたね」という一言が、継続する力に変わります。

③ タスクを「見える化」する仕組みを作ってくれた

頭の中で複数のタスクを整理することが苦手なため、付箋やメモ・タスク管理ツールを使って仕事の流れを「見える化」してもらえると、格段に動きやすくなります。

口頭での指示だけでなく、書面やメモに残す習慣をつけることが、お互いの確認漏れを防ぐ意味でも効果的でした。

当事者が「つらかった・傷ついた」NG対応の実例

逆に、「これはつらかった」と感じたNG対応についても正直にお伝えします。特定の個人を批判する意図はなく、接し方の参考として読んでいただければ幸いです。

NG① 大勢の前で繰り返し指摘される

ミスや遅刻を、チーム全員がいるミーティングの場で繰り返し指摘されたことがありました。

注意すること自体は必要なことです。ただ、公開の場での繰り返しの指摘は、羞恥心と自己否定を同時に呼び起こします。結果として、職場に来ること自体がつらくなる一因になりました。

指摘はできるだけ1対1の場で行うことをおすすめします。

NG② 「普通はできる」「なんでわからないの?」という言葉

「こんなこと普通はわかるでしょ」「なんでこんなこともできないの?」という言葉は、すでに傷ついている自己肯定感をさらに削ります。

その言葉が出てくる気持ちはわかります。でも発達障害の当事者にとって、「普通」という基準は非常に扱いづらいものです。「なぜできないのか」ではなく「どうすればできるようになるか」という視点に切り替えるだけで、大きく関係が変わります。

NG③ 「特別扱い」されることへの過剰な配慮

逆のパターンも困りごとのひとつです。「発達障害だから仕方ない」と何も言わずに放置されたり、腫れ物を扱うように接されたりすることは、当事者にとってかえって孤立感を生みます。

「配慮」は必要ですが、「遠慮」は不要です。この違いを意識していただけると、当事者側も働きやすくなります。

「言ってはいけない言葉」は存在するのか?

悩んでいる人
悩んでいる人

うっかり変なことを言って、体調を壊させてしまったらどうしよう…

発達障害の当事者は、こういった「遠慮」を日々まわりから感じながら生活しています。

同じ障害を抱える仲間とこの話をしたことがあります。そこで出た結論は、「発達障害だからといって特別な禁句があるわけではない。体調不良になるかどうかは、高圧的なパワハラでもない限り、言葉を受け取る側の問題でもある」というものでした。

もちろん、配慮が必要な場面もあります。しかし「遠慮」と「配慮」は別物です。

コミュニケーションが噛み合わないと感じるときは、いつも以上の言葉選びをするよりも、背景と目的を明確に言葉に出して伝えることを意識してみてください。発達障害の方は言葉の裏を読むことが苦手なため、はっきりと言葉にして伝えるほうが断然伝わりやすくなります。

 

 
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まとめ:発達障害の部下・同僚への接し方で大切なこと

最後に、この記事でお伝えしたことを整理します。

✅ 指示は「背景・目的・期限・量」をセットで明確に伝える
✅ フィードバックは「なぜ」ではなく「どうすれば」の視点で行う
✅ できたことは必ず言葉にして伝える
✅ 「配慮」は必要だが「遠慮」は不要
✅ 改善しない場合は、遠慮なく本人の問題として対応してよい

発達障害の方も一人の人間です。できないことがある一方で、得意なことも必ずあります。

日本社会は「できないこと」に目が向きがちですが、「どうすればこの人が活躍できるか」という視点で関わることで、職場全体のパフォーマンスも変わってくるはずです。これは、障害の有無に関わらず通じる考え方だと思っています。

また、職場での開示・非開示の問題も、お互いの関係に影響を与えることがあります。発達障害を職場で開示しないと離職リスクが高まる理由についても、あわせてご確認いただけると、より深く状況を理解する助けになるかと思います。

 

 
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自身の障害に悩んだ際、表の情報だけを信じ、偏った考え方になっていたと
改めて考えさせられました。

”世界を正しく見るスキル”

ぜひ、自身の悩みを違った角度から見るきっかけにしてみてはいかがでしょうか

嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え

題名で敬遠しそうな書籍ですが、対人関係の改善をアドラー心理学を用いて紹介しており、実際に読んだ後は、
「他人に嫌われないようにしようなんて無駄な事はやめよう」と思えるようになると感じた書籍でした。

社会人で失敗や挫折を多く経験し、人間関係での悩みを多く抱えていた私にとって、
この書籍との出会いは大変救いとなる出会いでした。

人間関係に悩み苦しむ方へぜひ、おすすめしたい一冊です!!

13歳から分かる! 7つの習慣 自分を変えるレッスン

世界的ベストセラーである7つの習慣の超入門編です!
私にとって、普遍的な生き方の基本を教えてくれた書籍です。
”目標を立てる””優先順位を決める””刃を研ぐ”当たり前のようでなかなか習慣化出来ていないことを
この書籍を読んで気づかされました。

私にとってこの書籍は障害と向き合う基礎となった本です。
本を読むのが苦手な方でもイラストが多く要点を綺麗にまとめてあるので、ぜひ、おすすめしたいです。

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