発達障害を隠して入社した社員への対応方法|解雇・申告義務・合理的配慮を当事者×人事担当者が解説

発達障害
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人事担当者
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発達障害を隠して入社した社員の対応方法を知りたい
発達障害の疑いがある社員を解雇したい
入社後の勤務態度に困っている

今回はこの悩みをテーマに記事を書きました。

たかちゃん

ADHD×ASDと約20年向き合ってきた30代会社員。
学生時代には不登校やいじめを経験しながらも、現在は上場企業のオープンポジション枠で障害者雇用として働いています。
発達障害と向き合いながら、結婚・子育て・マイホーム購入・住宅ローン返済中のリアルな日々を発信中。
本ブログでは、働き方・制度活用・お金・子育て・暮らしの工夫など、これまでの失敗や挫折も含めて、同じ悩みを持つ方やご家族に向けて発信しています。
野球・音楽・旅行が好き。人生を笑顔で過ごすことをモットーに、今日もなんとか奮闘中です!

私も障害を隠して入社したことがございます。

発達障害を開示したら働く場所がない

この気持ちを当時は一番強く抱えていました。
今思えば、隠して入社したその後が一番辛いことを身に染みて感じています。

障害を隠して入社した本人の立場では、2択の選択しかありません。

・自主退職する
・自己対処をしながら働く

ですが、企業の立場では選択肢が多くあり、
対応に悩まれている人事担当の方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな人事担当者の方に向けて、
隠して入社した発達障害への適切な対応策」を当事者目線で紹介したいと思います。

ぜひ、最後までご覧ください!

職場で悩む人事担当者のイメージ
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発達障害を隠して働いている人は大勢いる??

現在、20歳以上の精神障害者数は全国で約392万にいらっしゃいます(厚生労働省「患者調査」より。数値は調査年次により変動するため、最新版をご確認ください)。

その内、精神障害手帳を取得されている方は約60万人。
そして、精神障害を開示して働いている方(障害者雇用)は、
全国で4.2万人です。*厚生労働省「患者調査」引用(年次・最新値は一次情報をご確認ください)

発達障害は精神障害の括りになる為、精神疾患の方も含まれていますが、
単純に数字だけ見ると、大半の方が手帳を取得せず、障害を隠して働いていると考えられます。

障害手帳(精神障害者保健福祉手帳)は、発達障害と診断を受けた後、一定期間の通院を経て、主治医の判断と本人の意思で手帳を取得することが出来ます。申請要件の詳細(初診からの期間・診断書要件等)は制度改正により変わる場合があるため、最新の情報は厚生労働省または各自治体の窓口でご確認ください。

実際に私も主治医からは手帳が取得できると言われていましたが、
手帳を取得することで「障害者」という認定を受けることに抵抗があり、
長い間手帳を取得せずにいました。

あくまでも主観ではございますが、
発達障害と診断された後、定期的な通院はされず
診断されただけ」の方は多いのではないかと考えています。

障害を隠して入社した社員が手帳を取得しているのであれば、障害者雇用の打診という選択もございますが、手帳を取得していない「診断されただけの人」への対応が一番悩まれるのではないでしょうか。

では、「診断されただけの人」の対策を紹介していきます。

入社時の障害・病気の申告義務はあるのか

人事担当者からよく聞かれる疑問のひとつが、「そもそも入社時に障害や病気を申告する義務はあるのか」という点です。

この点については、一次情報(厚生労働省・e-Gov法令検索等)での確認が必要なため断定はできませんが、一般的に言われていることをお伝えします。

労働者が入社時に自身の障害や病気を申告する法的義務については、現行法上、明確に義務付けた規定は確認されていません。また、採用選考時に企業が応募者の健康情報を取得する場合には、本人の同意が必要とされる考え方が示されています(詳細は厚生労働省の指針等をご確認ください)。

つまり、申告がなかったこと自体を直ちに「虚偽申告」として扱うことは難しい場合があります。対応を検討する際は、法的リスクを踏まえて専門家(社会保険労務士・弁護士等)に相談することをおすすめします。

当事者の立場から言えば、「申告したら採用されない」という恐怖が申告をためらわせる最大の理由です。この点は後述の「当事者の気持ち」セクションでも詳しく触れます。

発達障害や申告なしを理由に解雇できるのか(法的判断)

「発達障害が判明した社員を解雇できるか」は、人事担当者が最も気になる点のひとつだと思います。

この点についても、一次情報での確認が必要なため断定はできませんが、現時点で一般的に言われていることをお伝えします。

労働契約法第16条では、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」と定められています(e-Gov法令検索にて確認可能)。

この枠組みのもとでは、発達障害であること、または入社時に申告しなかったことのみを理由とした解雇は、合理的理由を欠くとして無効と判断されるリスクが高いと考えられています。具体的な判断は事案ごとに異なるため、必ず専門家に相談してください。

実務的には、解雇を検討する前に、配置転換・業務調整・合理的配慮の実施といった対応を先に検討することが重要です。これは法的リスクの回避という観点だけでなく、当事者が力を発揮できる環境を整えるという意味でも有効です。

私自身、障害を隠して働いていた経験から言えば、「解雇されるかもしれない」という恐怖は当事者を追い詰めるだけです。まずは対話と配慮を優先することが、企業にとっても当事者にとっても良い結果につながると感じています。

発達障害を隠して入社した障害手帳未取得社員への対策とは

具体的な対策はこちらです。

1.両親に現状を説明する
2.病院への同席
3.情報を整理して適切な配置へ配属させる

当事者の第三者に話を聞くことは大変重要です。
まずは、情報を集めることを第一に色々な選択肢を検討してみてください。

1.両親に状況を説明する

両親と会社担当者が話し合うイメージ

まずは、両親に状況を説明することが一番です。

私は新卒の際、障害の特性からの悩みを抱えてしまい、
上司に障害を打ち明けたところ、バックヤードの仕事へ異動になりました。

その際、私の両親が会社に呼ばれ事実確認されたとのことです。

私が経験した会社の対応が、正解か不正解かはわかりません。

ただ、学生のときは障害特性で困らなかった、そして周りと一緒のタイミングで就職した。
入社後に改めて障害の特性が出るようになった、ということです。

両親を呼んで聞くべきこと、
それは「一番身近にいる両親が把握している本人の特性です

1.ミスを起こしてしまう原因とは?それに対して両親はどう思うか?
2.学生時代に問題はなかったか?
3.今の環境は両親から見てどう感じるか?

両親を責めても、その後は何も変わりません。
あくまでも「今後変えられること」の視点で両親から情報を聞き出すことが大切です。

2.病院への同席する

病院で医師と話し合うイメージ

会社の人間が病院に同席していいの?と疑問に思う方もいると思います。

結論から言うと、本人さえよければ同席は出来ます。

実際に私も障害者雇用で働く前、一部の先輩社員に障害を開示しており、
その先輩が病院に同席して、私への対応を一緒に考えてくれました。

(当時の先輩には感謝してもしきれません…)

もちろん嫌だという場合もございます。
ですが、主治医と会社の人間の1対1で話すことも出来ます。
その場合は、当事者と交互に入室する形になることが多いです。

また、私の母は心療内科で働いているのですが、
実際に会社の人間と病院に訪れる方は多いとのことです。
こういった情報は、表には出ていないですよね…

同席が可能であれば、主治医から特性を聞きだし会社での出来事を話しましょう!
そうすることで、その後の対応策が見えてくると思います。

3.情報を整理して適切な配置へ配属させる(合理的配慮の実践)

職場での配置転換・配慮を検討するイメージ

ここまでくれば、社員の特性が大体把握できると思います。

把握した情報を元に、
当事者に合いそうな配属先へヒアリングを行うことをおすすめします。

このヒアリングというのが何よりも大切です。
「特性により仕事に支障が出る」というのは配属先がミスマッチなだけです。

出来ないこと」よりも「出来ること」に目を向けることがポイントです。
ヒアリングを行って「当事者」「人事」「現場」の3者間が納得する条件
見つけていきましょう!!

配属後に仕事が十分に与えられないケースも実際には多く、障害者雇用で業務の切り出しがうまくいかない原因と対策について人事担当者の視点からまとめた記事も参考になります。

なお、障害者雇用促進法では、事業主に対して障害者への「合理的配慮」の提供が求められています(義務の詳細な範囲・対象については、厚生労働省の指針や最新の法令をご確認ください)。具体的な配慮の例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 業務手順をマニュアル化・視覚化する
  • 静かな作業環境や個別ブースを用意する
  • 定期的な面談で業務上の困りごとを確認する
  • 得意な業務に集中できるよう役割を調整する
  • 急な予定変更を事前に伝えるなどコミュニケーション上の工夫をする

合理的配慮は「特別扱い」ではなく、その人が力を発揮できる環境を整えることです。当事者として、そして採用担当として、この視点が職場全体の生産性向上にもつながると感じています。

実際に配置転換を行う場面では、本人から相談があるかどうかで進め方を変えていました。本人から障害について開示された場合は、上長と相談しながら、できるだけ早く特性に合う配置を検討しました。一方、相談がない状態で配置転換が必要な場合は、突然の変更で本人が追い込まれないよう、面談を重ね、前向きな役割変更として伝えることを意識していました。

配慮として多かったのは、在宅勤務始業時間の調整です。事情を誰まで共有するかも大切なため、本人の意向を確認し、基本的には上長や業務上関わりの深い人に限って伝えていました。

突然の配置転換で気持ちが落ち込む人もいましたが、自分から障害を開示したうえで配置を調整したケースでは、安心して働けるようになった人も多かったです。私自身も障害を開示して配置転換してもらったとき、隠し続けるプレッシャーから解放されたような安心感がありました。

一方で、周囲からは「どう接すればよいかわからない」という相談もありました。発達障害かどうかを人事だけで判断せず、まず本人の困りごとを丁寧に聞くことが大切です。必要に応じて産業医や保健師などとも連携し、本人に合った働き方を一緒に考えることが、無理のない配慮につながると感じています。

今振り返ると、「発達障害かもしれない」と打ち明けられたとき、
会社側の立場だけでなく、当事者としてもう少し寄り添えた場面もあったと思います。

発達障害を隠して入社する当事者の気持ち

当事者からすると人にもよりますが、
申し訳ない」という後ろめたさを持っている方が多いと思います。

中には、改善しようとしない方もいらっしゃいますが、
こういった方は、危機的状況になると焦って治そうとする方です。

障害を隠して入社するのはなぜか、
それは、障害があるだけで働き先がなくなる恐怖が理由です。

障害を隠さなければいけない」という社会全体の問題になりますが、
障害を開示したとしても、仕事が少ないことも事実としてあります。

「障害者の仕事は簡単なものでいい」「重要な仕事は任せられない」

という社会の固定概念を日々感じて生活していますが、約392万人の精神障害者の中でも、
自分の特性を活かして周りに障害者だと感じさせることなく働いている方もいらっしゃいます。

障害の有無に関わらず「特性や個性を活かした配置を考える」という
タレントマネジメントも障害を隠して入社した社員への、
一つの対策ではないかと考えています。

会社側としても、状況や環境は様々あると存じますが、
ぜひ、前向きに居場所を検討してみてください。

私自身、発達障害が入社後に分かった社員を解雇した経験はありません。ただ、試用期間中に障害を隠して入社していたことが分かったケースでは、紹介元の人材サービス会社への報告や事実確認が必要になり、対応が複雑になったことがあります。

一方で、障害者手帳を持っていることが分かった場合、私が関わった職場では、障害者雇用率の面から会社側が前向きに捉えることもありました。発達障害が分かったからといって、すぐに不利益な判断につながるとは限りません。

ただし、無断欠勤や遅刻が続き、本人や周囲への影響が大きくなっている場合は、人事として話をする必要があります。実際に私は、「会社として心配しているので、一度通院して、診断書を持ってきてください」と伝えたことがあります。

当事者の立場からすると、この言葉はかなり重く受け止めるものです。だからこそ、責めるためではなく、会社として心配していることや、今後の働き方を一緒に考えたいことを丁寧に伝える必要があると感じています。

障害者雇用という選択肢の収入・就活・気持ちへの影響について、当事者の体験談をもとに整理した記事もあわせて確認してみてください。障害者雇用という選択肢の収入・就活・気持ちへの影響

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

物事見方や考え方を根底から覆されるような感覚になった書籍です。
自身の障害に悩んだ際、表の情報だけを信じ、偏った考え方になっていたと
改めて考えさせられました。

”世界を正しく見るスキル”

ぜひ、自身の悩みを違った角度から見るきっかけにしてみてはいかがでしょうか

嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え

題名で敬遠しそうな書籍ですが、対人関係の改善をアドラー心理学を用いて紹介しており、実際に読んだ後は、
「他人に嫌われないようにしようなんて無駄な事はやめよう」と思えるようになると感じた書籍でした。

社会人で失敗や挫折を多く経験し、人間関係での悩みを多く抱えていた私にとって、
この書籍との出会いは大変救いとなる出会いでした。

人間関係に悩み苦しむ方へぜひ、おすすめしたい一冊です!!

13歳から分かる! 7つの習慣 自分を変えるレッスン

世界的ベストセラーである7つの習慣の超入門編です!
私にとって、普遍的な生き方の基本を教えてくれた書籍です。
”目標を立てる””優先順位を決める””刃を研ぐ”当たり前のようでなかなか習慣化出来ていないことを
この書籍を読んで気づかされました。

私にとってこの書籍は障害と向き合う基礎となった本です。
本を読むのが苦手な方でもイラストが多く要点を綺麗にまとめてあるので、ぜひ、おすすめしたいです。

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