仕事でミスが多いのはなぜ?ADHD当事者が原因と対策を体験談で解説

仕事でミスが続いてしまう…

こんな悩みをお持ちではありませんか?

「なんで自分だけこんなにミスが多いんだろう…」と自己嫌悪に陥ってしまうこと、ありますよね。職場での信頼が少しずつ崩れていくような不安を感じている方もいらっしゃると思います。

私自身、ADHD診断済みの当事者として、同じ悩みを長い間抱えてきました。何度も同じミスを繰り返し、上司に指摘されるたびに落ち込む日々が続いていました。

この記事では、大人のADHD症状の一つである「不注意」がどのような形で仕事のミスにつながるのかを、ADHD当事者である私の体験談をもとに解説します。「なぜ繰り返すのか」という原因が整理できると、対策の選び方も変わってくるかもしれません。

ちなみに私は不注意の傾向が比較的強いタイプです。
同じように悩んでいる方の参考になれば幸いです。

目次

ADHDで仕事のミスが多い原因:なぜ繰り返してしまうのか

ADHDの不注意傾向がある方にとって、「同じミスを繰り返してしまう」という経験はとても辛いものです。頑張ろうと思っているのに、なぜかまた同じことをやってしまう——その根本的な原因の一つが、頭の中で優先順位が正しくつけられていないことにあると、私自身の経験から感じています。

具体的にどういうことか、私が実際に経験した場面をもとに解説します。

1日目

綴木ナヲ!毎朝の報告分忘れているよ!

申し訳ございません、今すぐ対応します。

まずい。。。明日は忘れないようにしないと。。。

2日目

綴木ナヲ!報告してくれたのはいいけど、数字のミスがあまりにも多いよ

申し訳ございません。修正して改めて報告します。

数字を間違えないようにしないと。。。

そして私は、しばらく経ってこの2つの指摘事項を繰り返してしまいました。

なぜこうなってしまうのか。私が自分の経験を振り返って気づいた原因を、3つに整理してお伝えします。

原因① 業務の重要性を理解せず、後回しにしてしまう

報告業務そのものの重要性を理解できておらず、「報告すること」が目的になっているため、頭の中での優先順位が低くなっており、結果として忘れて繰り返す状態になっていました。

「業務の中身を見ていない」という点もポイントです。依頼を受けた時点で「簡単に終わるもの」という認識のタスクは後回しにしがちです。

後回しにしたものをいつ行うかは全く考えていないため、結果的に忘れてしまうという流れが起きやすいと感じています。

原因② 指摘されたことに集中しすぎて、別のところでミスが出る

報告を忘れてしまったことに気持ちが向いてしまうと、その後も「報告すること」が目的になってしまい、「中身の確認」を忘れがちです。この状態では、タスクが増えるほど確認漏れが増える傾向があります。

確認漏れが重なると、自分が何をすればいいかわからない状態になり、さらに別のミスを発生させてしまうことがあります。

「報告漏れの指摘」の意味を根本的に理解できていないことが、別のミスを生む原因の一つです。指摘された事項に目を向けすぎてしまうため、視野が狭くなり注意が散漫になりやすいと感じています。

原因③ そもそも指摘内容を忘れてしまう

指摘されたことに目を向けすぎてしまうため、何を上司に指摘されたかを忘れてしまうことがありました。

「指摘事項をメモに書きなさい」とよく上司に言われましたが、メモしたこと自体を忘れてしまうため、それだけでは根本的な解決に至らないことも多かったです。

なぜミスをしてしまったのか、フィードバックすることが重要ですが、タスクが重なっているとそれすら後回しになりがちです。

指摘内容を忘れないためには、メモが一つの手段ですが、ADHDの方にはメモが苦手という方も多くいらっしゃいます。私が実践しているメモ活用法をまとめた記事も参考にしていただけると幸いです。

自分の頭の中を理解するまでには、かなりの時間がかかりました。

理解できるようになったきっかけは、「障害だから仕方ない」というネガティブな感情を手放し、どうすればミスを減らせるかを冷静に考えられるようになったからだと感じています。

冷静に考える中で、自分の責任ではなく他に責任を求めようとする潜在的な思考が、根本的な解決を妨げていたことにも気づかされました。

原因まとめ

1.業務の中身を理解できておらず、優先順位を正しくつけられていない
2.指摘されたことに集中しすぎて視野が狭くなり、注意が散漫になる
3.指摘内容を忘れないための仕組みが必要

ADHDの仕事ミスを減らすための対策:今日からできること

原因が整理できたところで、私が実際に取り組んでいる対策をご紹介します。完璧にできなくてもよいので、まずは試してみるという気持ちで読んでいただければ幸いです。

対策① 仕事の中身を確認してから始める習慣をつける

これも中々やってしまいました。(今も時々やってしまいます)

先送りになりやすいのは、納期が先にある仕事でよく起きていました。当時の頭の中はこんな感じです。

依頼された資料の納期はだいぶ先だから、別日にしよう!

他の仕事で手一杯だ、納期の直前に集中してやれば大丈夫。

そういえば依頼された資料明日までじゃん。。どうしよう。

上司さん申し訳ないです。資料まだできていません。

こんなことを繰り返していました。

私が考える先送りの原因は、納期が長い仕事ほど仕事のボリュームの理解と納期までのプロセスを想定できていないことにあると思っています。

例えて言うと、

例

目の前にプラモデルを置かれて、「〇〇日までに完成させてほしい」とお願いされたとします。

通常は、ふたを開けて説明書を確認し、パーツを見てどのような作業手順が必要か想定しますよね。それを、箱のふたに書かれている絵だけ確認して、「これなら3日で終わる」とイメージしている状態です。

仕事を受けた際にまず仕事の中身を確認し、どのくらいの作業量があるかを把握した上で、いつ取り組むかを決めるようにすると、先送りによるミスを減らせる可能性があります。

対策② 作業時間・重要度を整理する習慣をつける

仕事の中身を確認したら、
次に「重要度」と「作業時間」を整理することが大切だと感じています。

私が実践している方法は、タスクを受けた時点でざっくりと以下の2つを確認することです。

  • この仕事はどのくらいの時間がかかりそうか
  • この仕事を完成させないと、誰にどのような影響が出るか

この2点を意識するだけで、頭の中での優先順位のつけ方が少し変わってくるかもしれません。完璧にできなくても、意識するだけで変化が生まれやすいと感じています。

タスク管理ツールを活用してみる

「頭の中で整理するのが難しい」という方には、タスク管理アプリやツールの活用が助けになる可能性があります。頭の中を外に出して「見える化」することで、優先順位を確認しやすくなるからです。

まとめ

今回は、ADHDの不注意傾向による仕事のミスが繰り返される原因と、私が実践している対策をご紹介しました。

原因を整理すると、「業務の重要性の理解不足」「指摘への集中による視野の狭まり」「指摘内容を忘れてしまう」という3つのパターンがあることがわかりました。対策としては、「仕事の中身を確認してから始める」「重要度と作業時間を整理する習慣をつける」「タスク管理ツールを活用する」という方法が、私には助けになっています。

「障害だから仕方ない」と諦めるのではなく、自分の特性を理解した上でどう工夫できるかを考えることが、ミスを減らす第一歩になるかもしれません。

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この記事を書いた人

高校2年生の不登校をきっかけに、スクールカウンセラーの勧めで大学病院を受診し、発達障害(ADHD)の診断を受けました。

その後、専門学校を卒業して社会人になるものの、働き方や人間関係につまずき、一時期は社会から距離を置くような引きこもり期間も経験。

就労支援事業所への通所を経て、現在は上場企業のオープンポジション枠で、障害者雇用として管理部門に勤務しています。

今は発達障害と向き合いながら、結婚・子育て・マイホーム購入・住宅ローン返済中のリアルな日々を過ごしています。

このブログでは、不登校・いじめ・就職・障害者雇用・制度活用・子育て・暮らしの工夫など、これまでの経験をもとに、同じように悩む方やご家族に向けて発信しています。

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