自分の指示を受け取ってもらえない
コミュニケーションが上手く取れない
言ってはいけない言葉がありそうで遠慮してしまう
勤務態度を指摘しても治らない
今回はこの悩みをテーマに記事を書きました。
会社の部下・同僚に発達障害の方、またはその傾向がある方と仕事をしていて、
接し方がわからないと悩まれていませんか?
発達障害の場合、特性が十人十色であり、
情報が多いネット上から、個々の特性や対策を探し出すことは容易ではございません。
ましてや、発達障害の傾向がある方に関しては、診断もされていないため、
接し方に頭を抱える方は多いのではないでしょうか。
接し方に悩まれている方は、触ったことのない赤子を抱っこするような感覚ではないかと、
客観的に感じているので、遠慮はいらないという視点で、接し方を紹介します。
当事者目線の内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
発達障害の部下・同僚への接し方とは…まずは相手の特性を見極める
まずは、人物タイプを2つのパターンに分けて考えてみましょう!!
1.前向きな人
2.後ろ向きの人
こちらからの指示に対して、行動が空回りしている方は「①」の方、
指摘をしても改善する意思がない場合は「②」です。
当事者目線では「①」に当てはまる発達障害の方が多いと感じていますが、
健常者の立場でみると「②」が多いと感じる方は多いと考えております。
「②」に見える理由は、
失敗や挫折を繰り返し、自信を失っているため、意欲的に見えないということが
理由として考えられます。
自分なんかに出来るわけない、だから今のままでいい
この気持ちの裏には「これでいいとは思っていない」という想いがあります。
これは社会への劣等感からこのような状態を作り出してしまうのです。
発達障害の場合、間違った方向に努力してしまうことが多く、
周りからは「努力不足」という印象を抱かれがちです。
そのため、間違った方向へ導かないことが、接し方を考える上で一番重要になります。
では、どのように正しい方向へ導くことができるか紹介します。
発達障害の部下や同僚への接し方はフィードバックが重要
業務のフィードバックは、発達障害の方にとって大変有効的な対策です。
1.指示を明確に理解してもらえない
2.同じことを繰り返し指摘しても直してもらえない
という悩みは、正しいフィードバックで解消されます。
大体の場合「なぜミスをしてしまったのか?」という間違ったフィードバックが多いと思います。
正しいフィードバックとは、
「どのように行えばミスを引き起こさないか」という視点でのフィードバックです。
「なぜ」という言葉は、自分に向けた言葉だと私は考えています。
「なぜ私は、こんな些細なことをしっかりと指示出来ないのか」
といったように、
自分に対しても怒りの感情を向けている状態が悪いフィードバックです。
「どのように行えばミスを引き起こさないか」の視点をもったフィードバックは、
正しい方向へ努力ができるきっかけとなります。
<例1>資料作成の納期が遅れた場合
資料作成の納期が遅れた場合
どのようなスケジュール設定をしたら納期遅れを発生させないか
という問いに対して、
納期がだいぶ先だったので、他の仕事を優先してしまいました
という回答が返ってきたとします。
この回答内容もポイントです!
“方法を聞いているのに原因を答える”ということが発達障害の方には多いです。
ではこの回答に対して、何点か改善策を提案します。
1.依頼の時点で作業ボリュームを見定める習慣をつけてみよう
2.優先順位を相談する習慣をつけてみよう
この流れが発達障害の方への正しいフィードバックです。
仮にこの後、同じような仕事を再び依頼され、納期は守ったけども中身の誤字脱字が多い場合、
先程と同じように、改善策を提案します。
そのあとに必ず、「納期を守れたことを褒める」ということが重要です。
この正しいフィードバックを継続していると、必ず出来るようになります。
ずっと出来ないというわけではございません。
これでも出来ないというのであれば、
それは発達障害が原因ではなく、本人の問題になります。
ですから、その本人の問題に関しては、遠慮なく指摘して頂いて大丈夫です。
健常者の立場では、“ここまでやらなければ仕事が出来ないのか”と考える方も多いと思いますが、
これが目に見えない障害ということです。
これが目に見える障害の場合「なぜできない」は言えませんよね。
<例2>遅刻・欠勤が多い場合
発達障害の方は遅刻や欠勤が多い印象です。
中には遅刻や欠勤をせずに出社されている方もいらっしゃいますが、これはごく一部です。
遅刻や欠勤が多い発達障害への指摘方法は、
「家を出るまでの流れを聞く」
↓↓
「朝起きた後のルーティーンを提案する」
↓↓
「欠勤や遅刻をした場合のペナルティを考える」
↓↓
「上記を繰り返す」
この流れです。
発達障害が遅刻や欠勤が多い理由は、
「時間の見立てができない」という優先順位付けが苦手な特性が理由として考えられます。
しかし、先述でも述べましたが、
これも「繰り返し行えば出来るようになる」ということです。
改善がされない場合は、本人や周囲の環境に原因があります。
ですからその際は、遠慮なく対応することをおすすめします。
発達障害に言ってはいけない言葉とは…そのようなものはありません。
もし変なことを言って体調を壊してしまったらどうしよう
発達障害当事者は、こういった遠慮を日々感じながら生活しています。
同じ障害を抱える仲間とこの話をしましたが、
「言ってはいけない言葉は健常者も同じ、体調不良になったのは本人の問題」
という結論に至りました。
配慮は必要になることもありますが、遠慮はいりません。
体調不良になるというのも、
高圧的なパワハラのようなものでない限り、言葉を受け取る側の問題です。
もし身近の発達障害の方へコミュニケーション面で悩まれていることがあるのであれば、
いつも以上の言葉選びは不要ということをお伝えしたいです。
また、キャッチボールが出来ないのであれば、明確に背景と目的を伝えることを意識してみましょう!
発達障害の方は言葉の裏を読むことが苦手なので、はっきりと言葉に出して伝えてることをおすすめします。その上で、繰り返しになりますが、遠慮はいりません。
発達障害の部下や同僚への接し方に悩まれている方へ
発達障害の方への接し方に悩まれる方は多いと思います。
当事者目線でお伝えしたいことは、記事内でもお伝えしましたが、
遠慮はいらないということです。
発達障害の方も一人の人間です。
出来ないこともありますが、得意なこと多々ございます。
日本社会は出来ないことに目を向けることが多く、発達障害の方にとっては、
大変生きづらい社会です。
出来ないこと、出来ていなかったことを指摘するのではなく、
「どのようにすれば活躍できる社員になるか」という視点をもってみましょう!
これは、障害の有無に関わらずだと思います。
ぜひ、得意なことに目をむけてください。
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